- Event Report -
第28回
ソムリエと司書と“読む”ワイン
20世紀フランスの挿絵本を通して
2022/04/20 (水) 18:30~20:00
ワインソムリエ 涌井 稔 氏 国立西洋美術館主任研究員 黒澤 美子 氏
石橋財団アーティゾン美術館には、20世紀のフランスで出版された、ワインをテーマとした美しい挿絵本が複数所蔵されています。ワインの産地や嗜み方にまつわる教養を深めてくれるものから、ワインを「私のお医者様」と崇めその健康効果を謳う驚きの1冊まで、内容はさまざま。それらはラウル・デュフィなどフランスの芸術家たちの手により優美な挿絵で彩られました。食と芸術文化が結びついたユニークな書籍を、美術本としての視点で司書が、ワイン文化の視点からソムリエが、読み解いていきます。ご一緒に、ワインを絵と言葉で味わってみませんか。
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登 壇 者
ワインソムリエ 涌井 稔 氏
1947年神戸市生まれ。神戸のホテルでギャルソンとして就労時にワインに興味を持ち、のめり込み勉強を開始。1974年帝国ホテルにソムリエとして入社。日本のフレンチの草分け的レストラン「フォンテンブロー」や「レ セゾン」にて40年間ソムリエ一筋に勤務し、同社ソムリエ支配人やエグゼクティブ・シェフ・ソムリエを歴任。2014年67歳で帝国ホテル退社、同年(株)ル ブルターニュにシェフソムリエとして入社。現在、ワインだけでなくブルターニュの特産品であるシードル(リンゴの発泡酒)の普及にも努めている。
国立西洋美術館主任研究員 黒澤 美子 氏
専門は美術館情報資料論。2015年よりブリヂストン美術館(現アーティゾン美術館)司書。同館の研究施設にあたる石橋財団アートリサーチセンターのライブラリー開室準備(2017年開室)や貴重書コレクション収集に従事。企画担当した図書展示に、「パウル・クレーと書物」(2020年)、「アルベール・グレーズ—理論書から挿絵本まで」(2021年)、「挿絵本にみる20世紀フランスとワイン」(2021年)ほか。2022年4月より国立西洋美術館主任研究員。学芸課情報資料室長として図書室(研究資料センター)の運営等を担当する。